2011年1月31日月曜日

掻き絵が描かれた建物 Graffito Fiorentino



今回はフィレンツェならではの建物のお話です。

フィレンツェの街を歩いていると、壁に掻き絵が描かれた建物をよく目にします。

これらの装飾の方法をGraffito Fiorentino というそうで、
まず、黒っぽい漆喰を塗り、その上に白い漆喰を塗ります。そして、表面をこすり取ったり、掻いたりして模様を浮かび上がらせます。

Graffito Fiorentinoの呼び名は動詞の"graffiare " ひっかく; 傷をつけるからきているらしいです。 
                             

上の写真の建物は、パラッツォ・ディ・ビアンカ・カッペッロです。
フランチェスコ一世・デ・メディチが愛人であったビアンカ・カッペッロの為に、建築家でもあるベルナルド・ブォンタレンティに建てらせた邸宅です。
フランチェスコ一世はジョバンナという妻がいたにも拘わらず、ビアンカを自分の傍においておきたかった為に、フランチェスコ一世の住まいであったピッティ宮殿の近くに、この邸宅を建てらせたのです。


ファサードはすべて単色の掻き絵で覆われていますが、扉口の上に描かれている紋章などには色が着いてあります。

掻き絵が描かれた建物のイメージは白と黒なのですが、この建物は所々に着色がされてあり、興味深い建物だと思います。



 

Graffito Fiorentinoに興味を持ち調べていたのに、そのうちに建物の歴史についても興味を持つようになったな~と思う今日この頃です。

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